森へ出稼ぎへ

日記
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遅ればせながら最近の私、夜な夜な森に出向いてます。
ええ、アレです。森っちゅーのは「あつまれどうぶつの森」のことです。

どうぶつ達とキャッキャ言い合ったり、蝶々を追っかけて網をブンブン振り回してみたり。
雪が降りしきる寒さの中でも元気いっぱいに素潜りしては魚を鷲掴みしてみたりと、都会では味わえない自然との触れ合いってのを楽しんでます。
っても、バーチャルだけど。

でもってね、釣り竿作ったり斧作ったり。
それだけじゃ飽き足らず最近じゃ結構いろんな物を作って暮らしてんのね。
私って意外と器用だわ〜なんつって気分良くしてたら、たぬきちから橋を作れだの住民のために家具を作れだのあれこれ言われてもう大変!
こっちは一生懸命材料集めに奔走してるのに、たぬきちなんてベースに篭って見るたび読書ときてるから腹が立つったらありゃしない。
おまけに不動産屋のくせに、土地探しは人任せときてるし職務怠慢じゃね?
よく考えたらこれって、私の人の良さにつけ込んだ労働の搾取よね?
でもって頑張って働いた報酬が柵ってどうよ?それも素朴な柵ときたもんだ。

で、ある日、たぬきちが「家建るだなも?」なんつってけしかけて来やがんの。
でさ、私って案外断れないタイプの人間なもんで
「じゃあ、お願いしよっかな…」なんて軽い気持ちで返事したが最後。
ローン地獄へようこそってなもんよ。
あの時、間違いなく眠そうなたぬきちの目の奥が鋭く光ったはず。



で、やっとローン返済できたー!バンザーーーイ!!
なんて喜んだのも束の間…
今度は「家、手狭だなも?増築するだなも?」なんつって、何かに付けてローン組ますの。
それも一部屋増やしただけなのに金額ぱねぇし。
そもそも最初から天井が高い大きい家の方が絶対良いよって進めてくれりゃいいじゃん。
てかさ今だから言うけど、たぬきちに「家、完成しただなもー!」なんて言われてウキウキしながら玄関のドア開けた時、マジでビックリしたしね…
いやぁ、アレは無いわ〜家、小さすぎっし!
小さな家を建てる宣言してた小坂明子もおったまげるくらい小さいし。
今時、天井が低くて狭い家が好きな人って竹野内豊くらいじゃねーの!?

だって現実の世界でもリフォームってお金かかるじゃん?
でさ、増築の繰り返しで訳分かんないことになってない?とか、必要な柱とか切っちゃったりしてない?なんて心配になってくる、正直。
たぬきちの不動産屋には匠なんて居なさそうだし…

それにしてもあのタヌキの奴、最初から少し癖がありそうな顔してたけどやっぱりそうなのよね。
こういう時って第六感ってやつが働くもんでさ。
あれ?なんか引っかかるよねあの人〜なんて思ってたら案の定よ…
人当たりが良さそうだったり、いい人そうに見せかけて実は相当な詐欺師まがい。
人が断れないのを良いことに増築ばかりさせるから、もうローン地獄。
まさに悪徳業者。消費者庁もビックリよ。全くもって、たぬたぬしいったらありゃしない!

でさ、一番感心するのがその手口、実に巧妙なのね。
「やっぱ増築すんの止めるわ~」なんて断れない様にさ、次の日にはリフォーム完了させるのね。
よくよく考えたらリアルでもそうだけどバーチャルな森の世界でも私、おひとり様なのね。
いくらどうぶつ達と戯れようと、仲良くなろうとそこにLOVEは芽生えない。
真実の愛は永遠に訪れないから、延々に独り身。ソロ活動続行中。
お父さん、お母さん長い間お世話になりましたなんつって、結婚式前日に涙流しながら挨拶する予定も一切無いの。

ちゅー訳で増築する必要性ってのがそもそも無い訳よ。
なんなら、増築して家が広くなればなるほど虚しさに押しつぶされそうになるの。
夜毎、涙で枕を濡らさなきゃならなくなるっての。

なのに馬鹿みたいに、たぬきちの口ぐるまに乗せられては増築ばかり繰り返してしまう始末。
で、ローン返済するだなもって言われて真面目な私は馬車馬のように働いてたぬきちにお金を運ぶ生活を送ってる。
ダメなヒモ男を養うって、きっとこんな感じなのかな…

でさ今日、仕事中に何の気なしに森での暮らしにフッと思いを馳せてた時にハッとしたの。
たぬきち不動産って、それはそれは仕事早いかもしれないけど、よく考えてみて!!
裏を返せば突貫工事よね?だいたい1日で完成しないだろ?
きっとよ…多分の話だからこんな所で言うのも何なんだけど…
でも、誰かに聞いてもらいたいから勇気を出して言うね。
たぬきちに頼んだ私のロマンが詰まった城は床が斜めってて、ビー玉がコロコロと転がる様なショボい城で間違い無いと思ってる。
あれだけのスピードで家を建てるくらいだから欠陥があってもおかしくないはずだもの。

挙句の果てに、私が断れないタイプの人間って分かってて雑用ばかり頼んでくるしさぁ。
住民の誘致を頼まれるのは百歩譲ってしようがないとしても、まめきちが店出したいから私に建ててやってくれって!?
そりゃおかしい話じゃないちゅーの!
だいたい自分の弟子の面倒も自分で見れないなんて…
そんなんで師匠面しちゃうたぬきち、ダメじゃん!!完璧アウトじゃん!!
どこまでもダメなタヌキだし。
弟子のまめきちもそれでイイのか?って声を大にしてツッコんでやりたい。
ていうか、私のが師匠の器あるんじゃね!?

そんな想いを悶々と抱えながらも夜な夜な森へ出没している。
現実の世界はビュンビュン空っ風が吹きまくってるから厳しい。
せめても夢見る夢子ちゃんで居させてもらいたいゲームの世界でも思いの外厳しい状況を突きつけられるなんて、まさかの誤算。
世知辛い世の中になったものだわなんつって雪の降りしきる中、素潜りしては魚を鷲掴みして「獲ったどーーーー!」なんつって叫んでる。

で現実の世界に戻り、次の日は目をショボつかせながら仕事に励むのです。
そして思うのです。
現実でもバーチャルの世界でもただ一つ揺るぎないこと。
結局行き着くところは金よ、金…