パーマネント☆オキナワ

日記
スポンサーリンク

今までの人生の中で3度ほど挑んだ。
で、結果は0勝3敗。
これがもう気持ち良いほどの惨敗。
かかってこいやーー!なんつって、超強気でアゴをシャクラせながら煽りまくってやった。
なのに1ラウンドKO負け。
イメトレは完璧。準備万端、パーマ用のワックスも用意していた。
この素晴らしい髪質を授けてくれた両親に感謝します。おとん、おかん、ありがとーーー!
なんて両親への感動のセリフまで用意して挑んだっちゅーのに蓋を開けたらマジ、おったまげーな負け試合となった。

とりあえず、ざっくり言うと美容院で鏡に映ったパーマネントと私がコラボした姿にアゴが外れるかと思った。夢でありますように…どうか夢でありますようになんて願いながら深く目を閉じる。1、2、3、4、5…5つ数えて深呼吸しながら目を開けるとお姫様の様に夢から目覚めるなんて、おとぎ話の様なことは更々なくって。現実の厳しさを目の当たりにしたっちゅーの。
どこをどうしたら一体そうなるのかと問いかけたくなるほどの出来栄え。

あのさぁ私、雑誌の切り抜き見せたよね?
その切り抜き見てさ、OK〜なんつって自信アリアリで返事してたよね?
でもさ、私ももっと疑ってかかるべきだった。
今となればローラみたいに軽やか且つテキトーにOKなんて返事しちゃう人。
もっと警戒すべきだったわ。もう信じちゃいけないオーラがビシビシ出まくってたのに気付けずにいたなんて迂闊だった。

2時間後、鏡に映った私を見ながら美容師さんったら「いい感じになりましたよ〜」なんて言っちゃって。「良くお似合いですよ〜」なんて、どの口が言うのさ。
おいおい、お前さんの目は節穴かい?ってなもんでして。
どこをどう見たら、いい感じなのかを事細かく説明していただきたいものかと。
どこをどう見たって100点満点中、20点くらいの出来栄えで駄作な訳。
でもね、私って意外と内弁慶の小心者。
心の中では、その髪型に派手なツッコミと悪態をつくものの美容師さんには何も言えなくて。

結局はエアリー感だのユルふわ感だのって、人それぞれの主観に左右される様な言葉に納得したようなしてない様な感じで首傾げながら家に帰るのがオチなの。
詐欺に遭ったらこんな気持ちなのかな…えっ?これってクーリングオフの対象になんのかな?とか考えならがら家まで帰るの。
でよでよ、家に着いてリビングの扉開けた瞬間「おかえり〜」なんつって暖かく迎えてくれた家族、私の頭見た瞬間に腹抱えて涙流しながら爆笑に次ぐ爆笑。
でもよ実際問題、泣きたいのはこっちな訳よ?
鏡に映った姿は当初、思い描いてた姿と180度違ってドリフのカミナリ様仕様のパーマネントだし。
確かにエアリー感はあるっちゃあるし、ユルふわ感っちゅーのもあるはあるよねっていう仕上がり。
でも見れば見るほどにユルふわってより、どっちかってとクルクル感って感じで…
クルクルって言ったら今や、いか長か工事かブーか私かっていう感じな訳で。

そんなこんなで初体験は20代前半。
明日から沖縄旅行に行くからオメカシして〜なんつって当ててみたら、めかし込むどころか大事故。
旅行に持って行くはずの洋服も、その髪型の圧倒的な破壊力に早々とタオルを投げ込みやがった。
タンスから全ての服を引っ張り出してきてもコーディネートしきれないの。
もはや、今の私が一番似合うのは赤の全身タイツと鬼仕様の黄色シマシマバンツくらいしか無いのよ。
次の日、待ち合わせ場所で「おはよー」って言ったと同時に凍りついた友達の顔は未だ忘れやしない切ない思い出。
写真を見返すたびに、そのクルクルパーマネントと洋服のアンバランスさ。
メガネ掛けて写ってる写真は目を見張るほど仲本工事な訳よ。
沖縄の岸壁で念願の火サスごっこをしていてもなんか乗り切れない。
逃げ惑う犯人役の友達を「早まるなーーー!」なんて渾身の芝居を打ちながら追っかけてみても全然キマらない。そもそもこんなカミナリ刑事(デカ)に誰も捕まりたくはないわよな。完全にミステイク。

2回目と3回目はは30代半ば。
あんなに痛い目に合ったってのに、また旅行前にリベンジしちゃった〜。
それも同じく沖縄旅行に行く前に性懲りも無くまた、やっちゃったぁ(テへッ☆)
てか、沖縄は人を開放的にするのかしらね?
今度は違う美容院だから大丈夫なんつって。
散々なパーマネント初体験を面白おかしく、そして少しばかりの怒りというスパイスを加えておいたから今度こそ大丈夫、間違いは起きないわなんて安心しきってた。
今度こそ女子たちの憧れ、ゆるふわパーマよ〜なんつってね♡
巻き始めるその時までは…

なんかロッドで巻き巻きされてる時から薄っすら嫌な予感しかしなかったけれど、素人が口出しするこどでは無いと口をつぐんで呑気におしゃれファッション雑誌なんか読んでた私。
髪の毛洗ったあと妙にグルングルンして見えるその髪の毛も今は濡れ感あるからアレだけど乾いたらいい感じになるはず?なんて自分に言い聞かせてたけど。
大体悪い予感ってのは8割方、当たるってなもんで結局のところ行き着く先にはドリフのカミナリ様たちが微笑みながら両手を広げて優しく私のことを迎えてくれるのだ。

30代の私。
酸いも甘いも嚙み分けて、あの頃よりも少し大人になった。
仕事もそれなりのことを任される年齢にもなった。
てことは3人の中で言えばセンター張れちゃうんじゃね?
ポジション的にで言うと、いかりや長介なの!?
えっ、そうなの!?私には荷が重すぎて考えるだけで胃がキリキリ痛むわ…
なんて、嬉しさとプレッシャーと悲しみが入り混じり涙で視界が滲んだもんよ。

それで気づいたのね。
これって生まれた時からの宿命であり運命で、パーマネントを当てるとカミナリ様になっちゃうよーなんて呪いが掛けられてるのよ、私には。
こう見えて私、おおらかなタイプの人間だから、あっさりと自分の運命、受け入れちゃったよね。
これも一種の悟りみたいなもんかしら?

結局、待ち合わせ場所に現れた友達をまたしても絶句させたってのは言うまでも無い。
旅先での思い出の写真は酷い出来栄えで、現像と同時に呪い箱(クッキーの缶)の奥底に葬られる始末。
挙句の果てに職場の同僚にはイメチェン?なんて聞かれつつも、明らか失敗したろお前って雰囲気で同情されっし。開き直って毎朝、いか長気取りでオイッス!つって出社する生活を送ってあの頃が今では懐かしい。
ちなみにね、失敗したろお前って空気を払拭したくて、その流れでもう一度当てた。
そうそう、この感じ…このカミナリ様パーマネントを求めてたの私っちゅー程で。
まぁ、予想通り3回目も惨敗に終わったってのも、今となってはほろ苦い思い出。

そして、時は流れ時代は平成から令和へ。
40代になった私は、再びあの禁断の扉を開けたくてウズウズしている。
世の中では新型コロナウイルスが流行り、自粛、自粛と言われ楽しみが半減している今。
そんな今だからこそ周りの人たちに(苦)笑いを届けたいのか?
はたまた鏡に映った自分自身を見て爆笑して楽しみたいのか?

昔、ヤワラちゃんが「田村で金、谷で金、ママになっても金」って確か言ってたよね。
だから私も声高らかに宣言してやりたい!
「20代で仲本、30代でいかりや、40になったら高木ブー」
なんつって一人でパーマネントピック開催して各年代で金メダル総なめしてやろうと企んでいる。
体型だけは着々と高木ブーに近づいてきている今日この頃。
金メダル獲得のチャンスは、すぐそこまで来てるはず。
そして行く行くは、赤鬼と緑鬼の二人に時に鋭く、時にはゆる〜い感じで突っ込んだりウクレレや体操を教えてもらったりして楽しいひと時を過ごしたい。
そのためには、カミナリパーマも厭わないってなもんよ。

そんなこんなで沖縄へ行く予定は全く無いが、パーマネントが当てたくてウズウズしてる私。
しかし、カミナリ様への椅子取りゲーム参加権利は得ることができるかもしれないけど、日常生活に於いては支障がでるかもしれない。
あの頃のように若くはないからリスクもかなり大きいしね。
だって一歩間違えれば、カミナリ様を知らない世代の子たちから「おばちゃんパーマ」なんてあだ名を付けられて陰口叩かれるかもしれない。
なので誰か力尽くで阻止してくれる人、絶賛募集中。